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【平等とはなにか(ジニ係数②)】20190613 毎日更新164日目

2019.06.16
注意喚起 ・ 業務改善 ・ キャッシュフローコーチ ・ ファイナンシャル・プランニング ・ コラム

先日 ジニ係数のお話をしました

 

そんなおり、金融庁の

市場ワーキンググループの

「老後2000万円不足問題」が

おきましたね

 

ジニ係数は単純化すると

こんな曲線であらわされる図から導きだされます

わかりやすく言うと

左から順に所得の低い世帯から並ばせて

所得の大きさを、「高さ」であらわします

 

そうなると、日本は一人暮らしのお年寄りが

増えていっている状態なので

グラフの左側は、ずっとなだらかに低いままです

 

また、日本は資本主義の国なので

経済的い豊かな人たちも存在し

グラフの右側にきます

 

所得の低い方々は、身長を低くあらわして

(仮定の話ですよ)

所得が高い人たちを、背が高いことにして

左から右に背の低い順にならんでもらった図

となるでしょうか

 

完全に平等(といわれている)社会では

上の図の均等分布線(45度線)に

並びます

 

先日お話ししたように

日本も実際は格差が相対的に大きいほうなので

下に弓形になっているのです

(これをローレンツ曲線といいます)

 

所得格差の大きい社会では

富の独占への不満がたまり

いずれ暴動がおきると言われています

その目安は0.4だそうです

 

あれ?日本は0.5をも上回っていましたよね

※前回コラム参照

 

それは、もうひとつのローレンツ曲線

再分配所得を考慮したものが

0.4を下回っているからなのです

 

これは高い所得の人たちから

税金や社会保障といった名目で

政府がお金をあつめて

低所得者層に配分しているので

やっとのことで0.4を下回っています

 

平成26年度で

本来のジニ係数が 0.5704

再分配後のジニ係数が 0.3759 なので

けっこう綱渡りな数字ですよね

 

所得の低い世帯が多いことを

放置してしまうと政権が危うくなり

かといって

累進税率を高くしていって

所得再配分をやり過ぎると

経済活動が停滞する といった

難しい舵取りを政府は行っているのです

 

共産主義や社会主義の社会で

すべての人たちの給料が同じだったり

所得の高い人たちから、高い税金をとり

消費税を3割近くに引き上げることが

平等といえるのでしょうか

 

わたしには、それは没個性な社会に

思えてなりません

 

さて、

今回の老後2000万円不足問題を

野党の方々が、ここぞとばかりに

選挙のネタとして騒いでいますが

金融庁は単純に掛け算しただけです

 

不足額を計算したのは厚生労働省ですし

その大元は、総務省の家計調査ですから

統計からでてきた平均値に

「けしからん!」と文句をいっても

仕方ないわけです

 

「統計から読み取れることから

次の対策を考えていく」

 

こんな当たり前のことを

否定してもらっては困ります

 

過去の数字は、歴史として大切にして

事実は事実として受け止め

未来のビジョンを明確にして

計画を実行していく

 

そんな思いを今回の騒動で

胸にいだきました

みなさんは、この騒動から

どんな教訓を得ていますでしょうか

 

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丹羽誠